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6月の気になるサイト10選! / 2025年

iDID編集部
iDID編集部
2025.07.16

こんにちは、iDID編集部です!
今日は大雨。あ、まだ梅雨は明けていないんでしたっけ。はい、まだ梅雨明けはしていないですね。ここの文章も読んでくれている方たちのためにiDID中の者がこっそりお教えしましょう。関東は、18金19土あたりで梅雨明けするらしいですよ。梅雨が明けたら一気に夏。蝉の声に耳を傾けたいですね。

今月は6月のサイトまとめです。ジメジメも吹き飛ばす(かもしれない)10選、選ばせていただきました。この記事を読み終えている頃には、あなたの元にも夏の風が吹いているかもしれませんよ。

それではどうぞ!

1. WORK with ART

斬新で心地よい表現がデザインとして機能する💓

建築物を思わせるようなタイポグラフィで構成された、圧巻のKV。ここだけで見る者を掴んでしまう。画面下の座標もスタイリッシュ。印象的なのが、TOPページの途中に挟まれるテキストの”溶ける”ような表現。このモーションが気持ち良さを持ちながら、ちゃんと「ここから次のコンテンツですよ」と伝える標識のような役割も担っている。斬新で心地よい表現が”フック”となり、それが結果的にデザインとしても機能しているんですね。

“Projects”のフロアの見せ方にも、アート性が滲み出ている。「視野の解放」「気分の変容」「心身の整調」などのフロア別コンセプトも面白い。サイトには「このビルで働くと思考が活発になる」とありますが、ウェブサイトもまた思考を活発させてくれるような表現になっています。さすがのバケモノさん制作でした。

Client:Nagasaka Corporation
Management:AXIS Inc.
Creative Direction & Design:Shunsuke Iseki
Development webGL:Tomoyuki Nakata (@yukiloz7)

2. 世界一、冷たい会社。

これは採用案件を知り尽くしている者の仕業ですね 👀

「世界一、冷たい会社。」という、一見ネガティブな言葉をひっくり返すようなコピーに惹きつけられます。しかも”COLD MODE”をONにすると、画面全体が凍りつき、操作できなくなるというギミック。この「なぜか凍る」体験性とコピーによって、はっきり記憶に残る採用サイトになっているし、そして今度は「冷たい会社とはどんな会社なのか」が気になってくる。この「キャッチー」だけど「説明しきらない」表現が秀逸。

イラストレーションもフックになっているし、ボディコピーもただものではないですし、これは採用案件を知り尽くしている者の仕業ですね。

制作:株式会社RED

3. MBS RECRUIT

SNS的な回遊性を意識した、雑多がゆえに熱量が伝わるサイト🔥

こちらはキューブ型のKVが目を惹く採用サイト。KVはじめコンテンツが雑多に配置されている分、整理整頓され得ない企業の”熱量”がしっかり伝わってくる。

サイト制作を担当したMASKMANさんいわく「単なる情報発信ではなく応募者と“出会いが生まれる場所”としてのサイトを目指した」「SNS的な回遊性を意識した」とのことで、確かに若年層向けであれば、むしろSNS的な雑多な情報から必要な情報を取り出すことも容易なはず。最初はインパクトを与えて、興味を持てば雑多な情報でも各々が求める情報を探し始める……まさに採用サイトらしいサイトですね。

Client:株式会社毎日放送(MBS)
Project Team:MASKMAN Inc., 勝木 幸子, cross chop
MASKMAN’s Staff:
Producer ナカニシケイゴ
Director 森岡 真実
Designer 大河原 菜穂
Direction Support 新名 聡野
Design Support 向田 祐平

4. なノにわ

夜に観にいくとまた違う表情を見せるんです🌝

ややレトロな質感のイラスト&アニメーションで構成された世界観が良い。この”人物のイラスト”が、ハンバーガーメニュー、TOPに戻るボタンなど、サイトのいたるところで小技を効かせて出てくるところもプチかわいいです。また、店舗一覧表とフロアマップとの連携のさせ方や、なにわのみや発見マップでの「街の人たち」と「マップ」を連携させたつくりも機能的にすぐれており、街の全体像を把握しながら、記事をマクロ&ミクロに読んでいけるところが素敵ですね。

フッターデザインの表現も立体感が出ていて好き。しかも、このサイト、夜に観にいくとまた違う表情を見せるんですよね。「なノにわ」への下調べや愛情が感じとれるサイトでした。

Client:NTT Urban Development Corporation
Agency & Production:JR East Marketing & Communications,Inc. STARRYWORKS inc.
Planning, Creative Direction, Technical Direction:Koji Kimura
Planning, Direction, Project Management:Saki Onishi
Design:Sayoko Nishimura
Programming:Takuya Hata
Animation:Haruna Kyono
Illustrator:Yuki Maeda (partner)
Planning, Editor, Writing:Midori Nagase (partner)
Writing:Atsushi Takeuchi (partner)
Writing:Erika Murata (partner)
Photography:Yoshiko Watanabe (partner)
Photography:Shungo Takeda (partner)

5. DAIKUHARA Kintsugi & Antique

鈍さ、暗さ、静けさのようなものが確かな存在感を持って輝いている🍵

緑がかった鈍い薄茶色。小さい写真には水面の波紋。横に流れていく構成には、巻物を広げていくような、自らの手でめくっているような手ざわり。プロダクトの詳細は縦スクロールで、文字は極力小さく。暗い部屋に置かれた器の陰影。鈍さ、暗さ、静けさのようなものがサイト全体を覆っており、それらが目立つことなくとも確かな存在感を持って輝いている、そんなサイトだと思いました。

Shhhさんが今年から掲げているバリューが「日本美を、深く理解し、かたちにする」なのですが、日本美の「鈍さ」「暗さ」のようなものが、速さや分かりやすさの時代において、短期的ではなく長期的に染み込んでいくような、確かな存在感を発揮していくのではないか、と感じています。

Client:株式会社ダイクハラセイシ様
Direction, Writing, Translation:重松 佑(Shhh Inc.)
Logo Design, Art Direction, Design:宇都宮 勝晃(Shhh Inc.)
Photography:吉田 周平
Development:坂田 一馬 (Good rings)

6. 京都精華大学 人文学部

「数コマの簡易マンガ」が各コンテンツの導入としてのフックになっている✊

京都精華大学の人文学部の特設サイト。イラストレーター北村みなみさんのイラストを全面的に採用しているのですが、面白いのが人文学部がテーマにしている”3つの学び”や、”5つのコース”にまつわる「数コマの簡易マンガ」があるところ。これが各コンテンツの導入としてのフックになっており、一気に引き込まれます。

人文学がマンガなどのカルチャーとも密接につながっていることも伝わってきます。自分の好きなことが学びのテーマになるということで、研究を掘り下げていくための具体例もわかりやすいですね。

7. 写ルンです™|富士フイルム

当時は何も感じなかった限定性が、今エモーショナルに響く⭐️

まさか「写ルンです」が復活しているとは思いませんでした。デジタルが当たり前になった今、一周してフィジカルで撮るという”エモい”体験性や、アナログならではの質感が求められはじめているのかも。27枚しか撮れないという、当時は特に感じなかった限定性も、今改めて思うと違う感慨がありますよね。

「写ルンです」を使っていた世代からすると当たり前すぎることが、別の輝きを持ち始めていることが、このサイトを見てるだけで分かる。しかも今はアプリで画像データを残すことができるのも良い。昔の商品が、カルチャーが一周してエモーショナルに響く。そこをしっかり掬い上げているのがこの「写ルンです」のサイトだと思いました。

8. GarageYokotaBand

“デザイナー”のポートフォリオなのに、全てが「文章」で構成されている‼️

これは面白い。デザイナー横田泰斗さんのポートフォリオサイトなんですが、実績にしても日記にしても、全てが「文章」で構成されています。しかも、記事が「曜日別」にソートされているという、他に類を見ない構成。横田さんによると「仕事や生活に対しての緊張感が薄れてきて。毎週を繰り返してる、という感覚があって」という背景があったそうで、なるほど曜日別にソートすることだけで、繰り返される毎日の印象が別の輝きを持ち始めるな、と。

他にも「草を刈る」「下の方」など、日記の関連キーワードが画面上に表示されたり、画面右側には、記事をSNS的に掻いつまんだ文章が。記事詳細にも、「同じ曜日」の関連記事。実験的で、新しい発見を感じたサイトでした。

制作:横田/GarageYokotaBand

9. PLAYFUL METAL もっと楽しくなるメタル。

全体に音楽性を感じさせるモーション表現 👓

リズミカルなサイトなんですが、そのリズムの中にモデルの写真までを取り込んでいるところが面白い。写真が正面・斜め・横とランダムに切り替わっていって、メタルを象徴する丸いオブジェクトも踊る。急に和な感じの「もっと楽しくなるメタル」のタイポグラフィもフック。「遊び心あるデザイン」という謳い文句に反せず、サイト全体で遊んでいますね。

今回紹介した「WORK with ART」とはまた全く違う形で、全体に音楽性を感じさせる”モーション表現”をしている。よいです。

10. fanfancy+ –

面白さやワクワクがモーションやギミックに詰め込まれている🎈

KVの構成、コピーの見せ方、モーション表現、すべてが斬新に感じるのは私だけなのでしょうか?最近公開したばかりのバリアブルフォント”百千鳥”を使っていたり、マウスストーキングの絶妙な距離感やMENUホバーのアクションなど、ひとつひとつのギミックが新鮮。過不足ない機能性ではなく、新鮮さ、面白さ、ワクワクがモーションやギミックに詰め込まれているんですよね。「好きの表現は十人十色」。この言葉がなるほどストンと落ちてくる、そんな楽しいサイトでした!

おわりましたよ 👀

2025年6月のまとめサイト、いかがでしたでしょうか。

今回のサイトの中でいくつかピックアップしてみますと、
・「世界一、冷たい会社。」の、強度+もっと詳しく知りたくなるコンセプトや体験性、コピーの匙加減。
・「MBS RECRUIT」の、SNS的雑多な回遊性。
・「DAIKUHARA Kintsugi & Antique」の、鈍さ、暗さ、静けさがもたらす静かな輝きと差別化。
・「写ルンです」の一周まわった「限定性」の魅力。
・「GarageYokotaBand」のポートフォリオなのに全部文章という実験性。
・「PLAYFUL METAL」の、リズムとしてのモーションの使い方。
が新しい発見として印象に残りました。うーん、今回も面白かったですね。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!
ではまた、来月お目にかかりましょう。
iDID編集部でした!

Credits

Text, Edit:iDID編集部

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