目次
1. 佐久間宣行事務所オフィシャルサイト

2025年、年の瀬のタイムラインを一番賑わせたサイトです。テレビ東京コミュニケーションズ企画のYouTube番組『佐久間さん、HP作らせてください』にグッドパッチが制作協力し、作られたのが「佐久間宣行事務所オフィシャルサイト」。問い合わせ先がこれまでなかったこと、佐久間さんを知っていても何をしているかが見えにくかった課題を踏まえ、これまでの仕事を網羅し、問い合わせも拡充。
もちろんそれだけではなく、佐久間さんとのヒアリングから言語化したコピーやMY POLICY、「THE 帯文グランプリ」や佐久間さん語録、ヒアリングの議事録にユニークなCONTACTなど「神は細部に宿る」的コンテンツが満載。
そしてYouTubeでその過程を追うことにより、「ウェブサイトを作ること」をエンタメとして昇華するだけではなく、サイト制作とは、そしてデザインとは何かが一般視聴者にも伝わる。AI時代だからこそ、よりデザインの意義を世の中に浸透させていく、というグッドパッチさんの姿勢。自分の身も引き締まるようなプロジェクトでした。
制作:Goodpatch Inc.
クリエイティブディレクション・UI/UXデザイン:栃尾行美
UXデザイン:ニシダ(ラランド)
プロデュース:三宅優樹・原口真鈴・北村朋菜(テレビ東京コミュニケーションズ)
企画・演出:町田拓哉(テレビ東京コミュニケーションズ)
2. VISION to STRUCTURE

企業の構造設計からブランディングに至るまで、コンサルティングの提供を行う「VISION to STRUCTURE」のサイト。「構造の可視化」がテーマの企業ということで、画面左下の「Structure」トグルボタンでなんとウェブサイト全体の構造を可視化。margin/paddingの数値まで出てきます…。デザインモードとストラクチャーモードで二回楽しめるとともに、サイトを閲覧していく中で「構造の可視化」を追体験することができる仕組みです。
カワイハルナさんの幾何形態的アートワークも見事で、「コーポレートストラクチャー」や「ブランディング」のアニメーション表現がどのように作られたのかも気になります。Works一覧&詳細のシームレスな遷移にも注目。
Logo Design:水野学(good design company)
Art Work:カワイハルナ(@harunakawai_tw)
Motion Graphic:大橋史(@6HPMPLP6)
Web Direction/Design:堅田佳一(@GATAYOSHI)、中野浩明(L/O)
Web Development:松本新
3. Goodpatch グッドパッチ採用サイト

グッドパッチさん(創業以来初!)の採用サイトをベイジさんが担当。ベイジ哲学にのっとったコンテンツドリブンな設計なのですが、意外なのが演出面で、スタッフさんがみんな動いてる!わけですが、こちら実は動画生成AIで、グッドパッチが「AI Driven Design Company」であることの表現なわけで納得です。Slack風の絵文字もキュート。
コンテンツも「1ページでわかるグッドパッチ」「グッドパッチ、10の噂」や、各ページごとの「目次」「読了時間の目安」など、コンテンツ主体がゆえに、いかに読んでもらいやすくするかが考え抜かれている。「福利厚生の活用実態」も、実際に活用されてるかを伝えることに主軸を置いている。
コンテンツドリブンだからこそ、コンテンツ自体に「読ませるための演出」がある。そう、演出という概念自体を改めさせられるんですね。ウェブサイトとブログの中間に位置するような、そんなサイトです。
ベイジさんの採用サイトについてはこちらの記事もどうぞ!
採用情報 | 株式会社ベイジ(3月の気になるサイト11選! / 2025年)
アドバイザー:グッドパッチ 土屋 尚史
プロジェクトメンバー:グッドパッチ 井出 日彦、池田 憲弘、武田春香、杉本 花織、松島 さおり、石井 克尚、150名を超える社員の皆さん
プロデューサー:baigie 枌谷 力
コンサルタント:baigie 高橋 慶
プロジェクトマネージャー:baigie 平城 舞子、早見 真由
デザイナー:baigie 池田 彩華、新屋敷 章寛
AI動画編集:baigie 岡田 大悟
コンテンツディレクター/ライター:baigie 真鍋 知優、小林聖子
コンテンツオペレーター:baigie 古口 真凜、竹村 恵、洲巻由香、藤本 恒輝、若菜 真穂
エンジニア:baigie 長田 太彪、菅野 黎樹
フォトグラファー:加藤 アラタ、大塚 雄太
※クレジットはSANKOU!さんから引用させていただきました
4. 北のはしベーカリー

北海道の稚内にあるお店「北のはしベーカリー」。稚内の“最北端”を象徴する風・麦・海を一本のラインで結ぶロゴがかわいく美しい。稚内という地域をモチーフに、その両端に「は」と「し」の文字を設置。その文字間にも両端の距離分マージンを取っている……。登場するパンたちの両端にも「は」と「し」が。
サイト全体も「パン作りの絵本」みたいな構成になっていて楽しい。メニューの見せ方もかわいく面白いです。時間をかけたであろう思考とアイディアが美しい。デザインがニューヨークADCで銀賞、ロンドンD&ADでWood Pencil賞(銅賞相当)を受賞しているとのこと。
クリエイティブディレクション:鎌田順也(KD)
ブランディングデザイン:鎌田順也・三本木千和(KD)
イラストレーション:高橋あゆみ
5. YURUMARU
|ビーズクッションとは違う、あたらしいクッションソファ-YURUMARU-yurumaru.life_-1024x650.png)
やわらかさを惜しみなく感じさせる動画でもう身体がリラックスしてしまうのがYURUMARUのサイト。その上をちょこんと佇むクッションが可愛い。全体に統一して感じるのがゆったりとしたリラックス感。各要素の余白、フォントもそうですが、面白いのが途中のスクロールにおいても、スクロールすることでコンテンツが浮いていく=「身体がふわっと軽くなる」といったリラックス感が表現されている。
もうひとつ印象的なのがプロダクトの見せ方。MV、プロダクト紹介、フッターなどでプロダクトの見せ方を変えており、プロダクトがお菓子のようにも、化粧品のようにも、ぬいぐるみのようにも見えるのも面白い。つまり、あらゆる視点からプロダクトの魅力を引き出し、愛着につなげている。このサイト、元メフィラスで現Morghtのアートディレクター・デザイナーである神杉さんが制作をしており、プロダクトを色々な視点で見せるその見せ方にも、以前のチョコナッツのブランドサイトなどに通じる「らしさ」が現れていますね。
制作:Morght
6. 寿司名人

「無限にハンカチからお寿司を握れるスーパーアイテム・寿司名人」のプロモーションサイト。上記のワードだけだとまったく意味が分からないと思いますが、このMVを数秒見るだけですべてがわかります。まさに握らずにはいられない、笑いと驚きをもたらせてくれる演出ですね。
他にも「新聞を読んでいる最中に新聞小僧が端から端へ走っていく」ところや、握り方動画の襖表現や、寿司名人と呼ばれ、回転するお寿司たち。一貫してこの面白い世界観に浸らせてくれる。この「世界観の演出」と「体験理解」の調和が完璧に美しいサイトでした。メニューボタンも寿司です!
7. NSSG

NSSGさんのサイトが11年ぶりのリニューアルです。極めてシンプルで静謐さを湛えたMVから世界観に引き込まれますが、今回そこにNSSGとしての「想い」や「姿勢」が言葉として置かれているのがポイントです。クリエイティブから伝わってきていたNSSGさんの志向や感覚に、言葉によって別の側面から光を当てています。
他にもオリジナルの書体の切り替えができたり、NSSGクリエイティブの源泉を教えてくれる”Our Cultural Source”や、デザイン作業に適したプレイリストなど「デザインそのものではない周辺要素」からは、NSSGがどう形作られてきたかとともに、彼らが何を大事にしているのかもわかる。言葉を扱いながらも、言葉ではないものも大切にしている。そこがまたNSSGさんらしさなのかな、と感じるサイトでした。
制作:NSSG
8. THE NORTH FACE – LAB SERIES –

THE NORTH FACEの「LAB SERIES」特設サイト。ステートメントが「実験は探求である」ということで、ウェブサイト自体も実験と探求が追体験できるようなものになっています。モデルの写真や動画などの素材を使って、テクノロジーを駆使して、サイト上で実験をして遊ぶ。トップのビジュアライズ表現が先鋭的である反面、PRODUCTページはアイディアがユニーク。はっきり商品写真を見せないトップ画面やプロダクトの詳細説明では、面白さとともに驚きも。ビジュアル表現とアイディア表現、どちらにも実験的精神のあるサイトです。
アートディレクション、デザイン:阿南圭吾(Logram inc.)
実装:池田亮(devdev Inc, Nauts)
9. IN FOCUS INC

IN FOCUSさんが7年ぶりのコーポレートサイトリニューアル。実績が主体だった以前のサイトに比べて、言葉や会社の全体像がわかるようなサイトにアップデートされた印象です。MV部分のマウスアクションや各種モーションなど、全体を通してより「デジタルブランディングの企業であること」が伝わってきます。メンバー写真のフォーマットやサイズがバラバラで、各々が独立したクリエイターたちの集団であることも伝わってきます。スタッフインタビューが充実していることもポイントですね。代表の井口さんの「コンセプトが完全に変わるようなリニューアルではない」というコメントは「7年前から変わらない軸がある」ことの表れだと感じました。
CREATIVE DIRECTION : Atsushi Kaneishi (IN FOCUS)
CREATIVE PRODUCE : Tadamasa Iguchi (IN FOCUS)
WEB DIRECTION : Atsushi Kaneishi (IN FOCUS)
WEB DESIGN : Sakurako Yamada (IN FOCUS), Wang Shuqiang
TECHNICAL DIRECTION : Yuta Kurosu (CREBAR FLAVOR.)
FRONT-END : Kazumi Sakurai (CREBAR FLAVOR.), Yuta Abe (IN FOCUS)
BACK-END : Yuta Kurosu (CREBAR FLAVOR.)
Showreel
PRODUCE : Kazuki Sekiyama (IN FOCUS)
DIRECTION: Taiju Nakajima (IN FOCUS)
MOTION GRAPHICS: Haruna Kitagawa (IN FOCUS)
10. BEAMS CREATIVE INC.

自社の広告やコミュニケーションツール、マーケティングなどの経験を活かしてあらゆる業種のクリエイティブを行う会社、それがビームスクリエイティブ。会社名を略してのばした「ビーーーーーークリ」。この時点でなんだか肩の力が抜けちゃいますよね。テーマは「直感と共感。愛とアイデア。」で、この「ビークリ」を軸に、スタッフやWORKSの画像がころころリズムよく展開。意味よりも柔軟性のある、ユーモラスなクリエイティビティを感じますね。戦略よりも「好奇心」、ロジックよりも「感性」という企業姿勢にもあるように、ビームスクリエイティブが目指すものが全体から伝わってくるサイトです。
制作:株式会社ビームスクリエイティブ
11. MUUUUU.ORG

最後に、もうひとつニュースを。MUUUUU.ORGさんがなんと12年ぶりのリニューアル。2024年にリニューアルをしたS5-Styleさんが「ユーザー参加・共有型ギャラリーサイト」に生まれ変わったように、MUUUUU.ORGもリニューアルに伴い進化。大きい点としては、日本初の「デザインアワードサイト」になっているところ。掲載された制作会社一覧もアーカイブ。「掲載基準」や「運営者の想い」など、運営者としての姿勢をはっきり打ち出しているところもMUUUUU.ORGの特徴だと思います。時代の変化とともに、ギャラリーサイトも変化していく。その流れをiDIDも注視していけたらと思います。
All Front-end Develop 今 裕暉(QUOITWORKS Inc.)
Assistant:momo
Other ムラマツヒデキ(QUOITWORKS Inc.)
おわりです!
2025年12月の気になるサイトまとめ、これで終わりです。
この月は「佐久間宣行事務所オフィシャルサイト」の話題でもちきりでしたね。一般にもAI生成が普及している今、ウェブやデザインというものを、業界を超えて伝えていかんとするグッドパッチさんの意志。それをエンタメとして昇華しているところもクリエイティブですよね。
また、「VISION to STRUCTURE」のウェブサイトの構造化や、グッドパッチの採用サイトの演出やサイトのあり方の再定義。YURUMARUや寿司職人の商品の伝え方、などが印象的でした。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
今年も気になるサイト10選、毎月楽しんでやってまいります。
どうぞよろしくお願いいたします。
iDIDメディア編集部でした!
