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アジアのデザインを探る。韓国のクリエイティブスタジオ12選!

iDID編集部
iDID編集部
2025.12.11

こんにちは、iDIDメディア編集部です。
街はすっかりホリデー気分。クリスマスを彩る広告物もわがの目を楽しませてくれて、私はこの季節が大好きです。今月はiDID DAYもありましたが、忘年会の季節でもあります。今年のいいこともあれやこれもみんなでわーっと楽しく忘れたり覚えておいたりしながら2025年を終えられると良いですね。

さて!今回から新企画。「世界のデザインを探る」シリーズをスタートします。初回はアジア近郊、お隣の韓国。ウェブからグラフィック、ブランディングに強い会社まで、広めに選んでみました。世界を視野に入れた会社も多く、国際的な広告賞を受賞するところも多い韓国。お暇なときにでもぜひ読んでみてください。それでは、どうぞ!

1. RAYRAYlab

RAYRAYlabは個性的でダイナミックなインタラクションデザインが特徴的なクリエイティブ・エージェンシー。RAYは「光線」を意味しており、光・音・空間を横断する斬新で尖ったクリエイティブが強みです。合理性より深度を求め、思考の過程にこそ価値があるといった「未完成の美学」を持ち、2025年の4月にはAwwwardsでSite Of The Dayも受賞。新進気鋭のエージェンシーです。
https://www.rayraylab.com/

実績1: RAYRAYlab コーポレートサイト

こちらがAwwwardsでSOTDを受賞した、RAYRAYlabのコーポレートサイト。ミニマルなデザインと滑らかなインタラクションを融合させた、体験重視のポートフォリオ型サイトですね。スクロールでするすると画面が展開されていく感覚的な心地よさと、随所に散りばめられたバラエティに富んだギミックに、高い技術と体験表現へのこだわりを感じます。あえてカラーをモノトーンでまとめることで、うまく一つの世界観にまとめていますね。
https://www.rayraylab.com/

実績2: Bigpicture Company

ソウルで屋外広告を専門に扱う広告代理店のコーポレートサイト。FVに現れる箱型のエレメントが3D表現を通じてダイナミックに展開。要所要所に組み込まれる3D的演出により、サイト全体がまるで立体広告のような趣を見せており、まさに大きなスケールの広告や演出を手がけるBigpicture Companyらしさが現れているサイトです。
https://www.bpco.kr/

2. DFY

次は、mountさんとのコクヨ株式会社のウェブサイト制作も記憶に新しい、DFY。2011年に設立された、ソウルを拠点とするデジタルエージェンシーで、UI/UXデザインを軸にブランディング、デジタルマーケティング、eコマース開発まで幅広く手がけ、それらをワンストップで提供しています。「デザインは問題解決の手段」と語るように、ブランド体験とビジネス価値を両立する総合力に定評があります。幅広い業界に実績があり、iF Design Awardをはじめとした数々の受賞歴を誇ります。https://www.dfy.co.kr/

実績: DFY コーポレートサイト

まず目をひくのは、まるで雑誌のような大胆で自由度の高いレイアウト。アルファベットだけで構成されたコンテンツや、余白と画像を画面いっぱいに使ったビジュアルがサイトにメリハリを生み出しています。細かいところには個性的なギミックも。赤ペンのように赤いラインを残すマウスカーソルや、ポイント的に配置される謎の人物やイラストなど、実にキャラクターが立っており、目にも楽しいサイトに仕上がっています。こちらのサイトは2021年にAwwwardsでSOTDを受賞しています。https://www.dfy.co.kr/

3. Plus X

2010年設立のPlusXは、韓国を代表するデザインエージェンシーの一つ。UI/UXデザインを強みに、空間や言葉にいたるまで統合的な設計を行うことで、ブランドと社会をつなぐ没入型の体験を創造することが最大の強みです。社内では「問いを立てるデザイン」を重視し、戦略的なAI活用にも積極的。テクノロジーと感性を融合させ、常に次世代の革新的なブランド体験を生み出しています。https://www.plus-ex.com/

実績1: Plus X コーポレートサイト

スクロールするごとに画面が切り替わる、スライドのようなビジュアルが印象的。画面いっぱいの写真と、緻密なアニメーションが、ブランドの個性を表現しています。メニューとコンテンツエリアに施されたパララックス演出がサイト全体に奥行きを生んでおり、自然とブランドの世界に引き込まれる感覚を味わえるサイトですね。
https://www.plus-ex.com/

実績2: Plus X15周年特設サイト

2025年に設立15周年を迎えたPlus Xの特設サイト。ブランドらしいトーンでまとめながらも、ブランドの次の展開を予感させる挑戦的な表現です。デザインの中心に据えられたロゴはタイポグラフィと融合して形を変える、絶妙なバランス感。サイト内世界にコンテンツが浮かび、流れていくような表現にも緻密な技が光りますね。この特設サイトは2025年10月にAwwwardsでSOTDを受賞しています。
https://15th.plus-ex.com/

4. Studio BATON

2013年設立のソウル拠点にするStudio BATONは、ロゴやVIからウェブサイト、グラフィックまで一貫して手がけるデザインスタジオです。「美しさ」と「設計の精密さ」を両立させた、機能的な美が光るデザインが特徴。統合的なアプローチと表現のバランス感覚は、大いに参考にしたいですね。iF Design Awardをはじめ、最近では韓国ウェブデザイン界で“Winner Prize”も受賞した、勢いあるクリエイティブ・エージェンシーです。
https://www.ba-ton.kr/

実績: Studio BATON コーポレートサイト

Studio BATONのコーポレートサイト。FVではブラックを背景に、実績画像をカードのように並べ、画面に心地いいリズムを作っています。スクロール連動のパララックスで奥行きを演出しつつ、直感的に操作できる設計になっていますね。階層を進むと趣の異なるページが現れ、使いやすさと美しさを両立。ブランドの世界観を感覚的に伝える、洗練されたウェブサイトに仕上がっています。https://www.ba-ton.kr/

5. Design Fever

Design Feverは2000年設立のソウル拠点にするデジタルクリエイティブエージェンシー。UX/UI設計、モーショングラフィックス、ブランディング、ウェブ・アプリ開発までをワンストップで提供します。SamsungやLexusなどのグローバル企業との実績も多数。国際デザイン賞(iF Design Awardなど)の受賞歴も持ち、デザインとテクノロジーを融合させたブランド体験設計に強みを持つ、実力派エージェンシーです。
https://designfever.com/

実績: Design Fever コーポレートサイト

Design Feverのコーポレートサイトは、画面いっぱいに実績を配置したシンプルなFVとなっており、余計な要素を抑えつつ強いアテンションを作り出しています。ページを進むとカラフルな色使いや文字の配列がサイトにリズムを与え、遊び心と個性を感じさせます。全体的にはシンプルで直感的に使える設計で、グローバルクリエイターに向けた見やすく印象的なUXが実現されています。https://designfever.com/

6. FAVE

FAVEはウェブサイトをただの情報媒体でなく、空間のような体験の場所にすることを目指すデジタルクリエイティブ集団です。大手グローバルブランド案件も多数手がけ、UX/UI・ブランド表現・インタラクションを統合。スクロール演出や没入感ある動きで、遊び心と世界観を直感的に伝える、先端的で挑戦的なウェブ制作を得意としています。
https://fave.kr/

実績1: FAVE コーポレートサイト

FAVEのコーポレートサイトは、FVでのシンプルな雰囲気に反して、WebGL と3D表現をゴリゴリに駆使した没入型デザインになっています。スクロールやマウス操作に応じて動くインタラクションで、ユーザーが体験しながら情報を理解できる構造になっていますね。奥行き感や立体的な演出によりブランドの世界観を直感的に伝え、ビジュアルと動きを融合。まさに空間を移動するようにウェブサイトを回遊できる面白いサイトです。
https://fave.kr/

実績2: Helping AI Conference 2025

技術とプラットフォームで価値ある変化を生み出すことを目標に掲げるKakao Impactが運営するイベントサイト。FVの演出や細部のカラフルな色使いが楽しく、シンプルながら親しみやすいデザインです。イベントの趣旨を直感的に伝える構成、プログラムやスピーカー紹介も階層的に整理され、スクロール体験を通して自然に情報を理解できる構造に。だれにとっても使いやすい、親切なサイトに仕上がっています。
https://aicon.kakaoimpact.org/

7. Everyday Practice

2013年設立のEveryday Practiceは、デザイン領域に社会性や政治性を持ち込んでいるグラフィックデザインスタジオ。社会に対してのデザインの役割を常に考え、日々直面する不条理への問いと社会的メッセージを視覚言語で表現する。グラフィックがメインでありながら、伝えたいことを伝えるためには手段を限定せず、近年ではウェブのお仕事も増えているそう。「美的なだけがデザインじゃない」という発言も印象的な、今韓国でも注目されているデザインスタジオです。
https://everyday-practice.com/

実績1: SEOUL DESIGN 2024

将来のデザイントレンドを予測して新しいデザインを発表する、ソウルの代表的デザインイベント「SEOUL DESIGN 2024」のサイト。「/Imagine Tomorrow」をテーマに、SEOUL DESIGNのアイデンティティを「広い宇宙を航海するカラフルな球の形状」として視覚化。多様性を象徴するパーティクルの予測不可能な動きを通じて、デザインが持つ無限の可能性を表現。マウスアクションで拡大縮小、回転する球体と集合離散するパーティクルが鮮やかですね。
https://seoul-design.helloep.world/

実績2: Vibrant WiFi Project

Vibrant WiFi Projectは、WiFiルーターのカバーをさまざまなデザイナーがデザインするという実験的プロジェクト。デザインの展示会場かのようなサイト内では360°ビューやアーティスト別ギャラリーが用意され、直感的な閲覧が可能です。スクロールに応じて動くアニメーションやグリッドの構成により、次へ次へとデザインが見たくなりますね。まるで展示会場に来たような体験をすることができるサイトです。
https://vibrantwifiproject.com/

8. does interactive

2003年に設立されたdoes interactiveは、ウェブやデジタル体験を通してブランドやプロダクトの世界観を伝えるクリエイティブスタジオ。3DやWebGL、モーションを駆使したインタラクティブな表現を得意とし、それらを単なるアートにせず、ビジネスやUXに直結させる優れたバランス感覚をもっています。多ジャンル横断のプロジェクト実績も豊富で、Red Dot Awardをはじめとする国際的な賞を多数受賞しています。
https://www.does.kr/

実績: EASY TOMORROW

リカバリードリンクを扱うブランド「EASY TOMORROW」の体験型プロモーションサイト。実際に商品を手にする世界を仮想空間に落とし込んだサイトになってますね。キーボード操作で歩き回る「ゲーム風インターフェース」を通してライフスタイルや遊び心あふれるブランドストーリーを体感できる設計となっており、街を少し歩いてみると、商品が必要そうな人たちがちらほら見られます(笑)。細かなつくりこみまで楽しめるユニークなサイトですね。
https://www.easytomorrow.com/en

9. HEAZ

HEAZはソウルに拠点を置くブランディングデザインスタジオ。ブランドの世界観を丸ごと体験させるデザインを強みとしています。感性と共感を軸に、時間が経ってもブランドらしさを失わない“生きたブランド”を生み出す。その想いのもと、ロゴやパッケージ、販促物、ウェブまでを一貫して手がけています。確かな感性から生み出されるデザインで、国内外の幅広い分野で独自の存在を放っています。
https://www.heaz.com/

実績: HYBE DIGITAL CODE & PACKAGING SYSTEM

HYBE DIGITAL CODE & PACKAGING SYSTEMは、従来のCDをデジタルコードに置き換えた革新的なアルバムパッケージです。HEAZでは、タグを引くだけで開く“ワンモーション開封体験”を設計し、デジタル配信の利便性と、物としての所有感や開封の喜びを両立。手に取る楽しさを体験の核に据えたまったく新しいUXとブランド体験をデザインしています。

10. TRIANGLE-STUDIO

TRIANGLE‑STUDIOはソウル拠点の小規模デザインスタジオで、ブランド構築やエディトリアル、グラフィック、イラストレーションを手がけます。デザイナー自身の個性と感性を反映した自由で独創的なデザインが特徴で、論理的戦略と感性の調和を重視。カフェや企業のブランディングから印刷物まで幅広く対応し、文脈や世界観を大切にした、物語性のあるデザインを提供しています。
http://www.triangle-studio.co.kr/

実績: NikeLab Seoul 2025: Recorded Future

NikeLab Seoul 2025: Recorded Future は、ソウルを舞台に展開されたNIKEのコンセプトイベント。未来都市のカルチャーやストリート感覚を軸に、展示・映像・グラフィックを融合した没入型デザインを実現しました。型にとらわれない自由な発想で構築された空間は、クリエイターにとって新しいブランド体験や表現のヒントになる事例ですね。

11. Ordinary People

Ordinary Peopleはソウル拠点のデザインスタジオで、主にブランド戦略とアートディレクションを軸に活動しています。ジャンルや媒体の枠にとらわれず、グラフィック、空間、映像、出版など多様な表現を横断し、型に囚われない柔軟な発想でブランド体験や空間演出を創出。クリエイターにとって新しい表現の参考になる事例が豊富です。

実績: Kaleidoscope Eyes

Kaleidoscope Eyesは、ソウルのLeeum Museum of ArtとAcute ArtによるARアート展。ARとモーショングラフィックを駆使し、鑑賞者ごとに変化するインタラクティブ体験を演出。物理空間とデジタルを融合させ、没入感あるビジュアルと時間軸を意識したUXで、現実と仮想を横断する新しいアート体験を提供しています。
https://ordinarypeople.info/work/kaleidoscopeeyes

12. HuskyFox

HuskyFoxは韓国・ソウル拠点のブランドコンサルティング会社。名前はハスキーの“ワイルドさ”とキツネの“鋭さ”に由来し、ブランドの本質を掘り下げ戦略から体験までデザインする。韓国のアイドルグループであるBTSやLE SSERAFIMなどのブランディング、アルバムアートワークやSNS表現、ロゴ・パッケージまで一貫して手がけ、K‑POPブランド案件に強く、国際的なデザイン賞も多数受賞しています。

実績: LE SSERAFIM

韓国のガールズアイドルグループ「LE SSERAFIM」のブランディングプロジェクト。グループの「I’M FEARLESS」を体現する統一ビジュアルを構築。サイトは余白を活かしたシンプルな縦スクロール、整列された画像群、統一感あるタイポや色で、作品集のようにブランド世界観を直感的に体験できる構成が特徴です。

おわりです!

韓国のデザインスタジオ12選、いかがでしたでしょうか。
iDIDでは引き続きアジアおよび世界のデザインをめぐることをテーマに、各国のデザインスタジオやエージェンシー、ウェブサイトやブランディング、デザイン実績などをお伝えしていけたらと考えています。もし「この国のことも調べて!」などありましたら、編集部までどしどしお伝えくださいね。世界のクリエイターのインタビューなどもやっていけたらと画策しております。どうぞご期待ください。

では、私は私でこのホリデイシーズンを謳歌するため、ここで一旦筆を置かせていただきます。iDIDメディア編集部でした!

Credits

Text, Edit:iDIDメディア編集部

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